フォント
DTPでデータを作る際にフォントの把握はとても重要です。デザイン表現に欠かせないフォントを使用したくても、そのままでは使えないものがある、なぜならフォントには様々な規格やライセンス問題があるからです。
●ライセンスによる利用範囲
90年代は、True Type フォント、Post Script フォントなど分類され、用途が異なりやっかいだったが、最近はアウトラインにできるか、標準文字が含まれているか、商用利用ができるかといった規格とライセンス条件を把握すれば、フォントに関して問題が起こることはなくなった。
フリーフォントと呼ばれるものでも、営利を目的とした商用利用は許可されていない半フリーフォントもあるので、ダウンロードの際には要確認。
また定番であるモリサワフォントは商用OKだが、毎年数万円のライセンス料を払い続けるパスポートタイプと、アプリケーション購入型がある。新しいOSの新しいパソコンでしばらく(4年以上)利用できるハードで使用フォントが15種程度なら(ファミリー書体含め)買ってしまう方が経済的。ウェブ利用だけならフリーフォントで十分である。
●多人数作業では必須の事前確認
複数人で作業をリレーする、または分担して作業する場合は、予め使用するフォントをスタッフ全員で合意しておく必要がある。利用フォントの違うスタッフを介すると、こまかに調整した文字送りなどが台無しになってしまうことも。
●PDF変換時にエラーがないか
客先に提出する時はPDFで提出することが多いが、アウトライン前のAIをPDFに変換した際は稀に文字送りがくずれ、約物(「 」!~など)が文字に重なるなど部分的に文章を読めないことがある。一通り別環境のPCで確認したり、万一に備えてJPGやPNGなどの画像データを一緒に客先に提出することをおすすめする。
●文字化けをなくすために 使えない記号・外字を把握する
よくあるケースでは ○の中に数字の入った丸数字や 何歳から何歳 などに使う「〜」である。これら機種依存文字はOSによって文字コードが違うために他機種へいって化ける、または文字コードに対応した文字がないフォントに変換され化ける、といったことが主な原因なので記号類を多用する場合は予め対応しているフォントを指定する必要がある
●似たような名前でも実はちがうフォントもある
見た目も同じ、名前もほぼ同じ、でも違うフォントがあるケースもある。また同じフォント名でもバージョンが違うと微妙にディティールが違う場合もあるので要注意。
知らず知らず間違わないようにアプリケーション上でチェックしたり、間違えると困るものは削除することをオススメする。
2008.12.15
2010.01.20 加筆