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制作スケジュール 提出方法 納品

 

ラフデザインを起こし、素材を作り、DTPでデータを作成、校正、入稿、完成品納品。そんな流れのなかで、クライアントとは何度もやり取りをすることでしょう。スムーズならばメールで2~3回? 直しが多いと第十稿なんてこともあります。やりとりの回数を減らし、いらざる作業をクォリティアップを図るための作業に充当できるよう、効率のよい提出タイミングや提出のオキテをまとめてみます。

●スケジュール

客先企業の業種や担当者にもよるが、まずはきっちり作成スケジュールを決める。なんといっても時間に余裕がないのは失敗のもと。計画通りに進行できるよう締め切りは互いにきっちりする習慣を持ちたい。

戻し指示の遅れや、戻しが何度もやってくるような状況をおおめに見ていると、客先ではどうにかなるんだな、と甘い考えを持たれることもある。戻しが遅ければ納期も遅れることを理解してもらえるよう必ず都度予定の変更は確認すべき。

また逆に、制作サイドからの提出が遅れる時は、よほどの事情がない限りは最終納期遅延のお願いはしにくいし、プロとしては恥ずかしい。

・初稿はじっくり見てもらう日程で設定をする

・印刷所への入稿直前となる念校からは最低3日程度の余裕をもって何度も見直しする

・ネット印刷の場合データ入稿日と、データチェックが完了した受付日が異なる場合が

 あり発注した制作日数で到着しないことに留意(逆に早く到着しちゃうこともあり)

●初校はプリントアウトで。チェック時間もたっぷりと対面で戻しを受け取る。​

見切り発車的な客先の場合は、初稿チェックに時間をかけてじっくり検討してもらうのがよい。優柔不断な担当者、印刷制作発注経験の少ない担当者の場合、形にならないと判断できない、という方がけっこう多いのだ。

特に初稿に関しては、原寸サイズのプリントアウトでサイズ感ごと見てもらうことも重要。「じゃあA5サイズでいいですね」と言ったのに、B5と勘違いしていたりすることもままある。契約書類を制作スタッフが確認できないプロダクションなどでは要注意。デザイナー本人やディレクターがサイズ感を確認するのにも有効だ。

 

​●中間地点での戻しや追加修正の受け方

修正の戻しは、提出した校正用紙の返却用(私の場合は校正清書用 締め切り◇月◇日と、でかでかと書き、曖昧な修正指示をしにくいようにしている)に記入してもらい確認しながらしっかりコミュニケーションをとって受け取る。間違いのないよう、こういった大事な打ち合わせは、複数人で参加するのもおすすめ。 クライアントときっちり状況の共有ができていれば以降の校正はメール添付で了解してもらい、制作に没頭できるのでラクだ。

また、修正作業中の追加修正連絡、提出後の一部修正の追加提出なども厄介。クライアントとのお付き合いにもよるが、なるべく受け入れずに次のタイミングで一気に指示してもらえるようにしたいもの。

●色校正ナシの制作増加で注意したいこと

ネット印刷を使う最大の理由は安さ。色校正を発注するケースもそうそうない。

となると心配なのが色の感覚。インクジェットのプリントアウトやPDFでやり取りしていると思いのほか発色がよいので、CMYKの仕上がりをいきなり見てガクッとすることもたまにある。クライアントに「こんな色だったっけ?」と言われないよう、あらかじめお断わりをしておくとよい。

「実際の印刷では、インクジェットよりも若干色が沈みます」

「実際の印刷では、PDFをモニターでみるような発色の良さはないんですよ」ってこと。

●納品

印刷業者の納期の確認がとれたら、クライアントに連絡。特に納品日が制作サイドの休みに重なる場合は、発送会社・問い合わせ番号も必ず伝える。納品が終わり次第提供された資料やデータはすばやく返却するのはいうまでもないことだが最近これがない業者が多い。

2008.12.15

2010.01.20 加筆

​2011.04.20 加筆

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